企業年金と厚生年金は、いずれも年金制度に関連していますが、その目的、運営主体、給付内容には明確な違いがある。
企業年金
企業年金は、主に企業が自社の従業員のために設ける年金制度で、従業員が退職後に受け取る年金を提供するものである。
・ 定義：企業年金とは、企業が自社の従業員のために設ける年金制度。企業が自ら積み立てた資金を元に、従業員に年金を支給する。
・ 運営主体：企業が運営し、企業ごとに異なる制度が存在する。企業がその年金制度の運営や資金管理を行う。
・ 給付内容：企業によって異なるが、通常は退職後に一定の年金額が支給される。給付の内容や条件は企業の方針に基づく。
・ 例：企業が設ける確定給付型企業年金や確定拠出型企業年金などが含まれる。企業が積み立てた資金を元に年金が支給される。
厚生年金
厚生年金は、全ての労働者が対象となる公的な年金制度で、主に日本国内で広く適用される。
・ 定義：厚生年金とは、日本の公的年金制度の一部で、労働者が加入する年金保険制度。年金の受給資格や額は法律に基づいて決定される。
・ 運営主体：日本の政府（厚生労働省）が運営し、社会保険庁などがその実施を担当する。広く適用される公的制度である。
・ 給付内容：給与に応じた保険料を支払うことで、一定の年齢に達した後に年金が支給される。年金額は給付年齢や保険料納付期間に基づいて計算される。
・ 例：日本の厚生年金保険に加入している労働者は、退職後や障害発生時に一定額の年金を受け取ることができる。
具体例を交えた違いの説明
企業年金と厚生年金は、どちらも退職後の生活を支える年金ですが、企業年金は企業が設けた追加的な年金制度であり、厚生年金は公的な年金保険制度である。企業年金は企業ごとに異なる条件や給付内容が設定されているのに対し、厚生年金は全国民に適用される標準的な制度である。
簡単にまとめると：
・ 企業年金：企業が設けた退職後の年金制度。企業の方針により給付内容が異なる。
・ 厚生年金：日本の公的年金制度。給与に応じた保険料を支払うことで年金が受け取れる。
