ウォッカとテキーラの違い
- 概要 -
ウォッカは、穀類(小麦や大麦など)や芋類(じゃがいもなど)を原料とし、糖化・発酵・蒸留の過程を経て得られた蒸留酒を、白樺活性炭を使用して濾過させたものである。アルコール度数は40〜50度が主流であるが、中には90度というものもある。テキーラは、メキシコ原産の竜舌蘭の一種である、アガベ・テキラーナ・ウェーバー(ブルーアガベ)を原料として51%以上使用し、蒸煮・圧搾・発酵させた後、単式蒸留器で2回蒸留させたものである。アルコール度数は50〜55度である。
- 詳しい解説 -
ウォッカとテキーラは、ともに蒸留酒であり、四大スピリッツのひとつである。(スピリッツとは蒸留酒の総称であり、さまざまな蒸留酒の中で、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラはスピリッツの王道とされている。)
ウォッカは、ロシアというイメージが強いが、かつてはロシアやポーランドなどの東欧諸国を中心として飲まれていたが、やがて西欧にも伝わり、新大陸(アメリカ・カナダ)にも移民の移動とともに伝わっていった。現在ではウォッカの生産高一位はアメリカである。ウォッカは白樺活性炭で濾過しているため純度が高く、無色無臭のものが多く、カクテルのベースとして使用されている。バーで提供されるカクテルはバーテンダーの腕どころであると言われている。
テキーラは、メキシコがスペインの植民地だった時代にスペイン人が蒸留技術を持ち込んだことが始まりであり、当時はメスカルと呼ばれていた。やがて1900年代初頭にアガベ・テキラーナ・ウェーバー(ブルーアガベ)を使用したものをテキーラ、それ以外の竜舌蘭で作られたものはメスカルと区別されるようになった。テキーラは熟成期間により5つのタイプに分けられている。
ウォッカは早くから欧米諸国で知られていたが、テキーラが知られるようになったのは1968年のメキシコオリンピックがきっかけであると言われている。ウォッカは濾過されているためかなりの確率で不純物が取り除かれている分すっきりした味わいになり、テキーラは濾過されていないため不純物も混じり合った味わいである。
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